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澄ちゃん [自分史]



私は五人兄弟の末っ子。一番上の姉とは年の差は15歳。その姉澄ちゃんは77歳で亡くなった。
澄ちゃんは中学校を出ると広島電鉄のバスガイドになった。職場結婚して川の堤防の道路から石段を下りた所に間借り、裏に広陵高校の高い野球ネットがあった。そこで長女を産んだ。
その後、私の実家のそばに転居して次女を産んだ。澄ちゃんの家に行くと必ずラジオを聴きいていた。
私の高校の入学式に母の代わりに来てくれた。私が16歳で澄ちゃんが31歳。
父は自転車に20kgほどの卵を積んで旅館や喫茶店などに卸していたが、澄ちゃんは手が空けば配達をよく手伝っていた。
私が大学を卒業するまでは、お年玉や時々小遣いもくれた。
子育てが終わると、かなり長い期間、競輪の券売の仕事をしていた。
澄ちゃんの夫は路面電車の運転手で、平成8年に67歳で脳卒中で亡くなった。葬儀の時、「お父ちゃん」と慟哭したので、私も涙が出て止まらなかった。墓地は、私たち両親のすぐ隣にある。
四番目の兄がすい臓がんで大学病院に通院している間、不自由な身体の兄嫁に変って、いつも付き添っていた澄ちゃんだった。


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