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品質第一と言いながら



私は日本酒メーカーに勤めていました。
1973年(昭和48年)に入社して2010年の定年退職まで。
入社して2年後の1975年に、順調に伸びていた販売量はピークを迎えました。
その後は、下がる一方。
私が退職してからも下がり続けています。ピーク時の三分の一に。
会社は規模を縮小しながら、どうにか持ちこたえている状況のようです。
品質は悪くなるばかり。

日本酒メーカーの大半は減少していますが、伸びているメーカーもあります。
たとえば、獺祭と久保田など。高級酒路線のメーカーです。
一方のかなりの安酒メーカーは、品質を落として、どうにかこうにか生き残っています。
私が属していた会社も。
「安かろう悪かろう」の商品に、ますます消費者は離れて行っています。
言葉では品質第一と唱えながら、利益のために品質を落とせば、売れません。


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